ラインナップの充実進む高圧蓄電池の世界とは?
さまざまな用途で活用できる蓄電池。エネルギーマネジメントによる毎月の電気料金の削減はもちろん、VPPやデマンドレスポンスといった新たな取り組みに参加し、インセンティブを獲得することも可能だ。
停電時には信頼性の高い非常用電源としても活躍する。多目的に蓄電池を活用するなら、大容量の蓄電池が最適だ。最近は大型の蓄電池のラインナップも充実しているため、用途に見合った容量の蓄電池を選びたい。
大容量でも施工性の高いパッケージタイプ
蓄電池の用途は、ピークカットやピークシフト、太陽光の自家消費だけにとどまらない。分散型電源としてVPPやデマンドレスポンスへの活用も期待されている。自社のBCP対策にも有効だ。多目的に活用するほど、コスト回収期間の短縮にも寄与する。
近年は蓄電池併設型の太陽光発電所なども登場しており、蓄電池の活躍の場はさらに拡大を見せている。こうしたニーズの広がりに応じて、大容量タイプも登場した。コンテナタイプで省スペースのものや、現場作業を極限まで減らすパッケージ化された商品もあり、施工性も向上している。
超大型産業用蓄電池 Megapack
1ユニット3MWhの超大型産業用蓄電池は、まさにテスラの技術の粋。現場での組立作業が不要で、最短の設置時間を実現します。
設置後でも蓄電容量を変更できるタイプも
蓄電池の導入を検討する際、容量の選定は最重要事項だといえる。限られたコストの範囲内で最高のパフォーマンスを発揮するには、蓄電池の容量は大きすぎても小さすぎてもよくない。
しかし、設置後でも、蓄電容量の変更が容易にできる新製品も続々と登場している。内部のバッテリーパックを増設したり減設したりして容量の変更を行うことができる。経年劣化で充電可能な容量が減ってしまうことは避けられないが、簡単に増設できれば充電容量を即座に回復できる。また、自社工場の設備容量の増大や蓄電池の活用用途の変更に対応しやすい点も、可変タイプの大きなアドバンテージだ。
高電圧蓄電システムPOWER CUBEシリーズ
ラックマウントおよびコンテナ設置に対応する、商用・工業用の蓄電池システム。世界各地で豊富な運用実績を誇ります。
究極の自給自足であるオフグリッドも可能
商用系統から切り離して電気の自給自足を行うオフグリッドは、昨今、急速に注目されている。なぜなら、送配電ネットワークの災害やトラブルによる停電被害や、電気料金の価格変動といった影響をシャットアウトできるからだ。電気料金の高騰が懸念される今、購入する電気代をゼロにすることも可能なオフグリッドに関心が集まっている。
もちろん、オフグリッドではなく停電時の非常用電源としても利用できる。太陽光発電設備にも非常時のために自立運転機能が搭載されているが、太陽が出ていなければ発電できない。蓄電池があれば雨天や夜間でも電気を使えて安心だ。BCPと呼ばれる事業継続計画にも有効な対策になる。
完全自家消費型の蓄電システム eNee i
eNee iは太陽光パネルで発電した電気を売電することなくすべて自家消費する完全自家消費型の蓄電システムです。
ソーラーライフガード
電気代無料を実現する次世代型のオフグリッド太陽光発電自家消費蓄電システム。電力網が無い場所でも使用可能です。
多目的に利用できる蓄電池を使いこなして、クリーンでスマートなエネルギーのあり方を実現しよう。
文:山下幸恵(office SOTO)